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伊租甫の忍者blog2号

反天皇左翼は矛盾。右翼は天皇を利用しつつ冒涜

佐藤優、田原総一朗著「第三次世界大戦」左巻。
アスコム、09年1月。
佐藤氏は、分冊本を何故か上下巻とせずに、左右巻とする。
佐藤氏はStalinism、Nazismを「友愛」の暴走として批判。
佐藤氏によれば、Russiaの建国伝説には、政治はものすごく
悪いことだとの思想がある。

Russia人は選挙では悪がすくなめの人を選ぶ。
この思想の方が儒教の政治思想よりも良いかも?
中共は07年に、党大会で、愛国主義教育を棚上げして、
高度成長をますます進めることにした。
これが国内の民族対立をひどくしたと佐藤氏は指摘。
佐藤氏は国民の概念を人民と区別しつつ、 
国民には天皇も含まれるので、国民主権の戦後憲法でも
天皇主権だ、とするけれども、この部分は不可解。 
佐藤氏の天皇論や憲法論は、同意しかねるところもあるが、
刺戟のあるもので、興味深い。
佐藤氏は、権威と権力の分離の観点から権威としての天皇を肯定し、
権威と権力とを兼備する形の大統領制を批判。
氏は、権威は不合理(超合理?)で良い、
だから天皇は男系であるべきだとする。
氏は国民の概念を人民と区別しつつ、国民には天皇も含まれる
ので、国民主権の戦後憲法でも天皇主権だ、とする。
自分には不可解。

▼佐藤氏は、日本国憲法第一条から第九条まで
(天皇条項と平和条項)を一体として保持せよ、と主張。 
日本の戦後左翼が、本音では天皇に反対しつつ、 
護憲を主張するのはけしからぬ、と。 
ただし、集団自衛権の解釈を変更せよ、と。
 
佐藤氏の、国家の起源に関する議論は自分には不可解。 
佐藤氏の、日本はこのままでは地獄の底に沈没する、 
との不気味な発言で左巻が終了する。 
戦後日本国憲法は、昭和天皇の御名御璽つき。
昭和天皇が明治憲法改定を認めた。
押しつけ憲法批判論者はこの点を軽視する。
明治憲法が神聖不可侵、不磨の大典とされたのは、
明治天皇による欽定憲法だから。
それと同様に、戦後憲法が神聖不可侵なのは
昭和天皇の権威が背景にあるから。
だから天皇制廃止を主張しつつ
戦後憲法護持を主張する極左は矛盾である。
押しつけ憲法破棄を主張する極右は昭和天皇を冒涜。
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