Dugin氏はPutin大統領の頭脳にあらず。unherd.com、22年8月22日。
Katharine Bayford記者。Independent紙やSun紙やMailonlineはDugin氏とPutin大統領を結び付けた。しかし2人が一緒の写真は無い。
2人が直接会談したことは無い。Dugin氏の「地政学の基礎」は将官学校の教材とされたけど、2014年にPutin政権は、Ukraine東部の自称人民共和国併合を先送りした段階でDugin氏を用済みとした。
2017年にDugin氏は公然と大統領批判。世界観が一定せず、と。ある時はLiberal、別の時は保守。ある時は国家主権派、別の時はglobalistだ、と。
Dugin氏がRasputin型人物だとは幻想。殆どの魯国人はDugin氏を知らず。西側の魯国理解の程度は著しく低下し無価値化した。正しい理解無しに明確な戦略は無い。
▼豪州Spectator、22年4月19日、Peter Hughes記者。
Dugin氏は08年、Los Angeles times紙でPutin大統領を批判。
彼の取り巻きは親西洋派、親Liberalの政治屋、助言者、専門家たちだ、と。大統領が9.11後にUSAに協力したのが駄目、と。08年Georgia侵攻で見直し、政策支持。
Dugin氏には、西側は反基督王国、西側との闘争は神聖な使命。終末戦争思想。これに対してNATO拡大を批判するのは無意味。Putin大統領は秘密組織KGB出身だけど、彼の心はEurasisa終末論。
▼latimes.com、22年3月28日。Jaweed Kaleem記者。Trump政権で助言者を一時務めたBannon氏は、2018年にDugin氏と羅馬で会談したことがあり、今年2月24日の開戦日、Ukraineは概念に過ぎず、国にあらず、と述べた。
George Washington大学のLaurelle教授によると、Putin大統領は昨年、Valdai倶楽部で、3人の影響者の名を挙げた。
宗教哲学者Nocolai Berdyaev、極端な民族主義者Lev Gumilev、fascistのIvan Ilyin。Putin氏は各地の知事に、GumilevとIlyinを読むことを課題にしたとされる。
▼Dugin著、第四の政治理論、続き。
人類全体の未来など無い。社会ごとにことなる未来がある。(管見では今や人類全体の生き残りが大問題だけど、それを単一の権力、世界政府で進めるのは疑問)
20世紀に、構造主義者や社会学者や文化人類学者や近代後主義者や現象学者や言語学者や実存主義者らが、西洋の人種差別性を曝露した。
（西洋の近代批判、相対主義を借用しながら魯国至上主義を主張するのは矛盾）
西洋は地域、時代限定のもの。Fukuyama氏の歴史終焉論は未来を無くす企みだ。globalizationは時間も存在も消滅させる。歴史は地域限定のもの。
11、新政治人類学。政治人と突然変異。政治制度が人のあり方を決める。人類学後の境界。政治人の起源。
政治後の核心主題。Russia帝国は政治兵士により建てられた。政治兵士は政治屋とことなり、政治のために殺したり殺されたりする。人類学後の宿命論と天使の都市。
12、第四の政治を実践。希臘語には物を意味する語が無い。物を土台にした現実性realityの概念も無い。希臘語に存在するのはpragma。行動と物の両方を意味する。
近代後思想、France哲学者Deleuzeらの主な問題点は、垂直方向を否定したこと。高さも深さも。
13、第四政治理論でのgender。第四政治理論の主題はHeidegger哲学のdaseinであり、間である。
14、近代後世界に反対。一極支配の悪。America帝国は破壊されねばならず。globalizationは大parodyであり反基督者の王国だ。
我われは近代及び近代後世界に反逆する。第四政治理論に向けて。社会主義から唯物論や無神論や近代主義を除去し、fascismから人種差別や偏狭国粋主義を除去。
西洋哲学はLogos中心主義だけど、それが限界になりつつある。Logos論理主義は男権主義、chaos女権主義を排斥。
男権Logos主義への復帰とも、混沌に身を委ねるのともことなる第三の道を著者は提案。chaosは非LogosでありつつLogosを包摂する。
日本哲学者西田幾多郎の場所の論理は一つの参考例。近代が永遠を殺し、近代後が時間を殺した。
chaosは永遠だ。時間とともにある。chaosは常に絶対に新ただ。同時だ。Logosはchaos無しに存在することは出来ず。Logos論理と混沌chaosを両立させる新思想が必要だ。