石平著「なぜ中国は覇権の妄想をやめられないのか」
PHP新書、15年3月。
Chinaは覇権の妄想を止めることが出来ず、だから
Chinaとの関係を断て、が著者の主張。
著者の、反中共政権の立場は明快。現代中共、習近平
政権の覇権戦略を、国際社会の相互主義原則に反した、
上から目線の自己中心主義、他国に迷惑なものとして切捨て。
戦前「大日本帝国」は、日本版中華秩序戦略を展開し、
中華帝国(清国)を打破したけれど、USA流の国際
正義に劣り、USAに打倒された。
USAが、中国に対する直接利害を持たざる段階で、
日本に中国からの撤兵を要求したのが正義の反映。
単純な利害を超えた。
でも西洋諸国が、日本の覇権主義に過度に脅え、対抗
勢力として中共を甘やかし、助け起こして、結果として、
嘗ての日本よりも厄介な勢力に成長、増長させた。
中共は、習政権で覇権主義を露骨化したけど、日本政府、
官庁、経済界は、利権重視、Ideology重視で覇権主義
の害から目を背ける。
▼中国共産党政権は、事実上の帝国であり、毛沢東以降
の中国主席は事実上の皇帝だ、と。
日本も中国(民国)も、社会を民主化しつつ、西洋植民
地主義の侵攻を防ぐ作戦を試みたものの挫折。
日本は米USAに敗戦し、占領された。中華民国(国民党)
は、毛沢東の非民主主義勢力共産軍に敗れ、大陸から
放逐された。
毛沢東の悩みは、社会主義共産主義陣営の中で、中国
がSovietの後塵を拝し、弟分であること。
それでも毛沢東は、建国後間が乏しく、苦しい国情の
中、朝鮮戦争に軍事介入して、帝国主義を継承する意
志を示した。
北Korea,Vietnamは、中共とSovietを天秤にかける
したたかな外交を展開した。
毛沢東の次、事実上の二代皇帝鄧小平は、対Vietnam
武力紛争(限定戦争)で帝国としての意志を示しながらも、
隠忍自重策で国力増強に努めた。
冷戦終結、USAがSovietの重しを除去してくれた。
そして2012年に登場した習近平政権は、十分な国力を
確保したとして、隠忍自重作を解除、軍国主義露骨化に転換。
著者はそれに対する、米Obama政権、日本安倍政権の
対中包囲網戦略を評価。
日本右派は、Obama前政権への評価がやけに辛いけど、
著者の見方はこの点少しまともに見える。
▼石平さんYouTube talk。くららchannel。
18年12月。自著を語る「中国人の善と悪はなぜ逆さまか
宗族と一族イズム」
Chineseは話合で解決する精神が無い。Chineseには一族を
超えた公の観念が無い。宗族の外に出ると狼になる。
どんな悪事でも一族のためなら免罪。賄賂腐敗は当然。賄賂
取らぬ方が、無能として一族から責められる。
他の一族の腐敗を叩くことはする。
19年1月。宗族の害よりも宦官の害の方が小さい。宦官
復活しろ?毛沢東の息子がKorea戦争で死亡、それが無け
れば世襲してた。