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伊租甫の忍者blog2号

京大法学部卒書家石川氏、PC文字変換は、脳を混乱させると批判?

石川九楊著「書字ノススメ」新潮文庫、00年11月。
書家による社会時評。専門外のことを無理して論じた感は
否定し難く、不可解なところが多い。
日本語の「ワープロ」文書作成では、
身体の思考と脳の思考とに矛盾が生ずることを著者は批判。
脳内で漢字かな混じり文の思考をしても、
機械に打込む際には、表音文字で思考せねばならず、と。
「ワープロ」の用途を制限せよと著者は主張する。
自分としては、縦書きblogが無いのは不満にしても、
著者が主張する様な制限は不要と感ずる。
PCに弊害があるにしても、やはり利便性の方が大きいと感ずる。
「書字ノススメ」その二。
著者は談合を顔の文化と規定する。
顔の文化は、手の文化や技を土台に持たねばならぬけれど、
現代の日本では談合文化が過剰化したことを著者は批判する。
日本では顔と手は表と裏に対応する。
表は面(おも)であり、表面や顔面である。
裏は心であるが、手の内には心の内の意味がある。
著者は、全共闘世代が被害者意識、万年野党意識を持ち、
その実は加害者であることに無自覚なのを批判する。
時代や制度化に人の生活が圧し込まれる状況を著者は批判。
この傾向を逆転するために、
手の文化の復権や書字革命を著者は主張する。
箸や筆の正しき持ち方や使用法を復活させねばならず、と。
この点での反動主義は不可解。
また著者の専門と社会論とのずれが大き過ぎると感ずる。
その三。
競輪を最上とし、競馬を二流とする著者の賭け事論は
自分には不可解。著者は日本を二流国と規定し、
日本は二流に徹し、二流を極めよと主張する。
著者はUSAの若さを指摘しつつ、USAに対して「大人になれ」
と主張することが出来るのは「政治の知恵にたけた老獪な世界
の長老国たる中国」のみだとする。Chinaへの過大評価では。
著者は「人間」や「世界」等の古来の概念を重要視し、
地球や生態系の思想に疑念を表明する。
また著者は日本国憲法第九条の思想を激賞し、
国連憲章を、さらには他国の憲法を、日本国憲法に合せて改定
させる様に運動せよと主張する。著者は京大法学部卒業とのこと
だけど、著者の主張はとんでも論に見える。
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